取材依頼
テレビ局からのメール
あるテレビ局からメールが届いた。取材依頼だった。別ブログに書いた「犯罪被害者遺族としてー32年後の手記、無期懲役囚の仮釈放について考える —」という記事が、記者さんの目に留まったのだ。「無期懲役囚の実態と課題」というテーマで番組を企画しているとのこと。
突然のことに戸惑った。取材を受けるかどうか悩んだ。「そんなもの、普通は断るでしょ」と妻はこともなげに言う。
医者の弟はメディアに対する不信が強い。これまで何度か取材を受け、意図とは違う形で放映された経験が多いという。やめろとは言わないけれども、ことばの端々から「やめた方がいいのでは」というニュアンスがにじみ出てくる。
結局取材を受けることに
地検から連絡があってからずっとモヤモヤした気分が続いていて、なんとかしたいという気持ちが強かった。記事を書くことによって、ずいぶん気が楽になったけれども、ことあるごとに母とのやりとりや後悔の念が襲ってくる。取材を受けることによって、一区切りつけたいという思いが強くなり、取材を受けることを承諾した。
取材を受けてみて
取材の受け答えに関することは別記事で詳しく書くことにして、記者さんの質問に答える中で、新たに考えなければならない問題が浮上した。。
犯人を許せるか
「犯人を許せますか」と問われて、真摯に反省し更正できたなら許せると答えた。記者さんはたたみかけるように、「どうなったら更生できたと考えますか」と訊いてくる。ここで私は返答に窮した。私は観念的に考えていた。確かにどういう状態なら更生できたといえるのだろう。ちょっと分からない。この質問の答えを探すことにした。
新しいブログを立ち上げることに
もう一つのブログは「ほのぼの」ムードが売りの「愛犬ブログ」である。その中に1つだけ犯罪被害者遺族の心情に関する記事が入っていた。どうにも1つだけまわりから浮いていた。
取材を受けたことをきっかけに、いろいろ考えてみたいこと、訴えてみたいことも出てきた。そのため、このブログを立ち上げて、犯罪被害についての考察を深めてみることにした次第である。